立つ姿を整えてから鍛える

こんにちは!横浜本牧パーソナルトレーナー宮原崇です。

 

今朝は大阪で震度6弱の地震があり、友人やお世話になっている方が在住していますので、他人事ではないという想いでした。現実的にできることは募金活動に協力することぐらいですが、1日でも早い復興を願っております。

 

さて、中高齢者の多くの方からいただくご要望の中で「姿勢改善のためのトレーニング」というものがあります。

 

筋肉をつけることで、姿勢に変化を起こすことは可能なのですが、時によっては筋肉をつけることで「諸刃の剣」ということになるケースもあるので、「筋肉をつけても大丈夫な身体なのか?」ということを先ずは見極めることが必要です。

 

これを見極めずにいきなり、トレーニングを始めるのは建物を建てる時に設計図無しで、感覚だけで建物を建てるというのと全く同じことになりますので、これで完成したとしても設計図がない建物にはなんだか不安を覚えますよね?人の身体もそれと同じことです。

 

特にシニアの方は長年の習慣によって、負荷をかける前に身体を整えていく必要があります。

 

身体を整えていくと言っても、整体のような形で行うのではなく、ご自身で体を動かして正しい体の使い方を行うことで普段の脳に記憶されている間違った身体の使い方が改善されます。

 

最終的には自分の体を自分で無意識に良い使い方になって、本当の意味で体が良い状態になるわけなので、できるだけ正しい体の動かし方を行って、ご自身で体を整えていくやり方が良いと思います。

 

もちろん、疲れていて「リラクゼーション効果」を得て、それによってまた頑張ろう!という気持ちを得たい場合は「ゴッドハンド」と呼ばれ方の元で施術を受けるのも良いと思います。その時の目的によって使い分ければ良いだけの話なので、一つのことに固守せずにご自身に合う健康法を見つるのオススメです。

 

例えば、定年をされてからご自宅で座っている時間が1日の中で圧倒的に多かったとします。

 

この方を仮にAさんとしましょう。

 

Aさんは健康診断の数値と家族から「姿勢がわるくなって年寄りくさくなった」と言われて、意を決してフィットネスクラブに通われ始めました。

 

テレビで「スクワット」が良いとたまたま見かけたので、この運動に近いマシンとして(実際には運動力学観点からは全く違う運動ですが)、座って両足で押す「レッグプレス」というマシンで足腰を鍛えようと思いました。

 

これだけでも相当な問題点が隠されています。

 

Aさんは今まで「座る」方がなんとなく楽に感じていたので、何かと座っている時間が長かったのですが、相当なリスクをここで背負うことになります。

 

長時間座った姿勢を続けると、股関節周りの筋肉や靭帯が拘縮して、反対側のお尻の筋肉が使われなくなります。横から見た時に股関節もひざ関節も曲がっているのが当たり前になります。

 

 

私は大の動物園好きなので、動物を例に例えて大変恐縮なのですが、ゴリラが立っている姿勢というとわかりやすいかもしれません(上写真)。

 

この姿勢のままで足腰を鍛えたて筋肉をつけたところで、この姿勢を更に助長させるだけになるので、Aさんはこの姿勢のままトレーニングを続けたとしても「姿勢改善」という目的はなかなか達成することはできません。

 

まずは下の写真になるように体を整えてから、筋肉をつけていくのがお勧めです。

 

 

 

本日は以上です。