ダイエットと腰痛

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

暑い!としか言いようがない、今日も真夏日でした。この時期、キンキンに冷えた麦茶を飲むと学生時代、野球に熱中していた頃をなぜか思い出してしまいます。さて、7月に入りダイエットコースに申し込まれる方も多くなりましたが、体脂肪や体重を減らすことが目標に対して、何度かセッションしているうちに実は「腰痛」「股関節痛」に対してもお悩みをお持ち、という方も少なくありません。これらの痛みの原因として、デスクワークによる長時間座っていたり、運動は通勤時の駅や職場までの歩行のみという方の運動不足や身体の使い方の癖によって、腰部を過剰に使いすぎてしまう、という傾向があります。

腰痛の方に関して、運動療法でよく行うものの一つとして「体幹の屈曲運動」というものがあります。これはピラティスマシンで行うケースもありますし、マットの上で四つん這いになり、背中を丸めていただく方法など、その方の状況によっても同じ「体幹の屈曲運動」でも個々に合わせて異なった種目を選択して行きます。立位で行う屈曲運動に関しては、腰椎と骨盤が連動して動くメカニズムが備わっているのですが、腰痛や股関節痛など下肢に何かしらの問題がある方はこの「腰椎骨盤リズム」というものが異常な動きになっているケースが多く見受けられます。

正常な腰椎骨盤リズムの指標は腰椎が40°で股関節も70°屈曲するのですが、股関節の屈曲可動域に何かしらの原因で制限がある場合は、腰椎の過剰な屈曲が生じたり、逆に腰椎の屈曲可動域の制限が強すぎて、股関節の屈曲角度を深く出してしまう代償運動などがありますので、様々な運動で腰椎の屈曲可動制限を取ることをベースに運動のプログラムを組み立てていきます。逆に腰椎の屈曲が過剰になると、椎間靭帯、線維輪、後縦靭帯、椎間関節包、胸腰筋膜などの結合組織が過剰に伸びてしまい、腰の健康状態を損なうリスクが増大してしまいますので、この場合は違う方法として、屈曲系のエクササイズをほどほどにして、脊柱の伸展系や分節運動などの割合を多くしていくことを検討する必要があります。要は何事にも絶対的な正解はないということです。

健康づくりの参考になれば幸いです。