姿勢改善と呼吸の特徴

おはようございます!横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

昨日は姿勢の丸まり、頭が前に突出してしまうのは、実は身体が反り返ったことによる代償姿勢によるものだという考え方の一つとして、ご紹介させて頂きました。

分かりやすくお伝えしますと、息を吸うことは習慣的に沢山行うけど、息を吐くことが苦手(そもそも苦手という意識もないのが通常)であり、「息を吸う=身体を反らせる」ままで止まってしまっています。

これを改善する為に、ご自身の身体の中にある構造をイメージして頂き、どのような場面で、どのような働きをして、どのように上手く付き合っていくか、を把握することが大切です。専門的には「ボディーイメージ」と呼ぶものがあります。例えば「肺の位置は身体のどのあたりにあるのか?」「大腸はお腹の中でどのような形をしているのか?」というイメージが実際の構造と一致しているかどうかを確認することが、実は健康づくりにおいてもとても大切な要素となります。

呼吸にフォーカスをする場合も同じであります。安静時の呼吸で息を吸った時に肋骨(胸郭)はどのように動き、息を吐いた時はどのように肋骨(胸郭)が元の位置に戻るのか、というイメージを持ち、呼吸の主役である「横隔膜」もそれに伴い、どのような動きをしているのか、というイメージを持つことで、理想的な呼吸パターン、というものが習慣化されやすくなります。

それでは、実際に呼吸の主役である「横隔膜」について詳しく見ていきましょう。息を吸う時、ドーム型をした横隔膜は骨盤の方向に向かって下がっていきます。横隔膜が下方向にいくことで、その下にある内臓はお腹側、もしくは骨盤側に押し出される格好になります。横隔膜がある程度下がった段階で肋骨も横に広がり、外見からも胴体が膨らんでくるのが確認することが出来ます。

呼吸に関わる筋肉は主役である横隔膜を主体として、実は他にも多数存在しているのですが「激しい運動の後」「緊張するような場面」などで自然に誘発される「努力性呼吸」以外では、多数存在する「呼吸補助筋群」は出来るだけ、活動を抑えて方が理想的です。しかし、腰痛や肩痛など何かしら身体に対する不調を訴える方の多くが「努力性呼吸」を必要としない、日常生活の場面でも努力性呼吸の習慣が身についてしまっています。

努力性呼吸が習慣化されることによって「身体を反らせる」「緊張状態を作りやすい」「脳に対する酸素供給低下による集中力低下」「腰痛になりやすい」「肩こりになりやすい」「眼精疲労を起こしやすい」などのリスクが考えられます。その理由として、首回りや胸部や腹部の筋肉が努力性呼吸の時に沢山働きますので、全身の仕事量が多くなることで、身体のこわばりや緊張状態を作ってしまいます。

運動してもマッサージしても身体の調子がイマイチという方は、一度ご自身の呼吸が日頃から息を沢山吸う、あるいは息を吸う時に鼻息の音が大きく、肩が上がる「努力性呼吸」になっていないか、ご確認いただくと良いかもしれません。

健康づくりの参考になれば幸いです。