筋トレとプールだけでは転倒予防にはならない
横浜筋トレスタジオの宮原崇です。
少しネガティブな感じの印象を与えてしまうかもしれませんが、日本においての高齢者に対する転倒予防、介護予防運動は遅れていると個人的に感じております。
現在の60~80歳代、あるいはそれ以上の年代の方は「足腰の筋力低下を予防すれば転倒しない」という事に対して、ある意味妄信している点があります。
私は筋力強化はあくまでも全体的な一要素にしか過ぎないと声を大にして言いたいです。
こう言うと「正邪」あるいは「二局論」となってしまいますが、「筋力鍛えていれば全てOK!」を提唱している専門家が多いのは、あまりにも考えが安易だと思います。
高齢者が全身の機能を向上させていく上で考慮しなくてはいけいない要素として「脳神経」「呼吸」「視覚」「前庭覚」「体性感覚」をベースにしていくことです。
そこからどの機能を向上させていくことで、歩行や姿勢、日常生活を健やかに過ごす事が可能なのかを考慮して、最終的に筋力向上と有酸素運動で心肺機能を向上させていく事が大切であります。
そのあたりを見極めずに、何がなんでも、どんな症状に対しても「筋力向上」あるいは「プールでの歩行」というのは根本的な問題解決には至らないと思います。
少しでも参考になれば幸いです。