膝が曲がりにくいのは「筋肉」だけが原因じゃない。外側の“クッション”が動かないと起きること
「膝が曲げにくい」
「しゃがむと膝の下が痛い」
「ストレッチしても、なんとなく引っかかる感じが残る」
こういった相談は、年齢や運動経験に関係なくよくあります。
多くの人は、原因を「太ももの筋肉が硬いから」「膝の周りの筋力不足だから」と考えがちですが、実はそれだけでは説明がつかないケースも少なくありません。
今日は、膝の動きをスムーズにするために重要な、**膝の外側にある“脂肪体(しぼうたい)”**という組織について、できるだけ分かりやすくお話しします。
脂肪体ってなに?「膝の中にあるクッション」
脂肪体は、簡単に言うと関節のすき間を埋めるクッションのような組織です。
膝の周りには、いくつか脂肪体があり、歩く・曲げる・伸ばすといった動きに合わせて、中で位置を変えながら関節を守る役割をしています。
ポイントはここです。
膝を曲げるとき、脂肪体は「後ろに逃げる」
膝を曲げていくと、膝の前〜外側の組織は圧がかかりやすくなります。
そのとき脂肪体が後ろへスッと移動することで、関節内の圧を調整して、摩擦やストレスを減らしてくれます。
つまり脂肪体は、膝にとっての「逃げ道」を作る存在です。
もし脂肪体が硬くなると、何が起きる?
脂肪体は“動ける”ことが大切です。
ところが、長く同じ負担がかかったり、膝周りの使い方が偏ったりすると、脂肪体が硬くなって動きが悪くなることがあります。
すると…
- 膝を曲げるときに、中で圧が逃げにくい
- 曲げる動きで、引っかかるような抵抗が出る
- 膝下〜外側に、詰まり感・違和感・痛みが出る
という流れが起きやすくなります。
「筋肉をほぐしても変わらない」
「曲げる角度だけがどうしても苦手」
そんなとき、脂肪体の“滑り”が関係している可能性があります。
自分でできる:膝の外側“クッション”を動かすセルフケア
ここからは、膝の外側にある脂肪体の動きを助ける、やさしいセルフケアをご紹介します。
強く押す必要はありません。目的は「痛い所を押す」ではなく、中の組織がスッと動く感覚を作ることです。
セルフケア①:膝を軽く曲げて「たわみ」を左右に動かす
- タオルを膝の下に入れて、膝を少しだけ曲げます
- 膝の外側の骨のすぐ下あたりを、指でやさしく押して“たわみ”を作ります
- そのたわみを、左右にゆっくり揺らすように動かします(30〜60秒)
コツ
- 痛みが出るほど押さない
- 「中がゆるむ」「皮ふの下が動く」感覚があればOK
セルフケア②:膝を90度くらい曲げて「後ろへ誘導する」
- 椅子に座って、膝を90度くらい曲げます
- 膝の関節のライン(曲がるしわ)の外側に指を当てます
- 右から押す→左から押す、をゆっくり交互に(30〜60秒)
コツ
- 押す力より、リズムと丁寧さ
- うまくいくと、押した反対側に「中が移動する感じ」が出てきます
終わったらチェック:曲げやすさは変わる?
セルフケアのあとに、次を確認してみてください。
- しゃがみやすくなる
- 膝下の違和感が軽くなる
- 曲げたときの“引っかかり”が減る
変化が出る場合は、脂肪体の滑りが関係していた可能性が高いです。
注意:こんなときは無理にやらないでください
次のような場合は、一度中止してご相談ください。
- 腫れや熱感が強い
- ズキズキする痛みが増える
- 直近でひねった・ぶつけたなど外傷がある
- 体重をかけると強い痛みが出る
膝の悩みは「筋トレ+動きの再教育」で変わります
膝の不調は、筋力不足だけでも、柔軟性不足だけでも説明できないことが多いです。
膝は、股関節・足首・体幹とも連動して働く関節なので、
- どこで動きが止まっているか
- どこに圧が集中しているか
- 曲げるときのフォームがどうなっているか
を整理して、必要な運動を選ぶことが大切です。
横浜筋トレスタジオでは、痛みがある方ほど「闇雲に鍛える」のではなく、
評価→原因の整理→安全に動かす→必要な筋力をつけるの順番で進めます。
膝の曲げにくさ、膝下の痛み、しゃがみ動作の不安がある方は、まずは一度ご相談ください。



