正しい姿勢における勘違い

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

姿勢がわるいという理由で「姿勢を正しくしなさい」「背中の筋肉を鍛えましょう」「腹筋背筋を鍛えましょう」というアプローチをしても、身体は正しい姿勢にならない、というお話です。これは何度もお伝えしてますが、日本は「筋肉神話」が強すぎて、関節痛、不良姿勢、怪我予防に対してのアプローチに対して「筋力強化」という概念が真っ先に出てしまいます。もちろん、筋力強化を否定するのではなく、「最初に筋力強化」を行ってしまうことに問題があるのです。

筋力強化に関しては、ある程度他の要素をクリアしてから行う、あるいは筋力強化と並行して他に必要な要素を取り入れていく必要があります。その他の要素の一つとして、重要なものが脳への刺激となります。具体的には正しい関節の動き、筋肉の筋緊張のコントロール、皮膚の圧感覚を運動で行い、この3つの感覚を脳への刺激となり、脳がちゃんと働くことで、正しい姿勢が生まれてきます。正しい感覚→脳への正しい情報提供→脳の正しいアウトプット→良い姿勢、という図式が根本的な問題解決になるのに、多くの人が、脳は無視した状態で懸命に「わるい姿勢」という結果に対して、結果で介入しようとします。

そもそも良い姿勢はなんなのか、ということは意識して背筋をピンとするものではなく、無意識に脳を正しく機能させることが大切であり、それが良い姿勢の長続きになりますので、決して「意識する」ものではないのです。意識をしてどこか緊張した姿勢は長続きしないので、過剰な緊張は腰痛などの原因になりますので、気をつけいきましょう。身近に姿勢がわるい人がいたら、適切な脳への感覚情報の入力が足りているか、観察してみましょう。

本日は以上です。