脳に対して正しく情報入力する必要性

こんにちは!横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

「筋肉が硬い→ストレッチをする」「筋力低下をしている→筋トレをする」という流れの前に考慮しておくべき、あるいは評価をしておくべきものが「感覚情報の誤認知の有無が起きていないか」というお話です。

個人的には大好きな種目である「バックスクワット」ですが、動作としては肩にバーベルを担いで深くしゃがんでから、重量に負けずに挙上していくわけですが、この種目を行うと腰痛になるので他の種目をご希望されるという方もいらっしゃいます。この場合は一旦、他の種目で代用をして「苦手意識」の原因を省いたのち、再度挑戦いただく、あるいは全く違うタイプのスクワット運動を行うケースが多いです。その理由としてスクワットを行うと腰痛になることが必ずしも「筋力低下」「柔軟性の不足」が原因だとは限らず、もしかしたら「皮膚、関節、筋肉の感覚低下」「過去にスクワットで腰を痛めた経験があり、苦い記憶がある事で痛みというアウトプットが表出している」「スクワット=腰痛という記憶が脳に根付いている」「元々ストレスレベルが高くて、日常から筋緊張が強く、スクワット動作で必要以上の反りを作ってしまう」「神経システムのミスマッチによって体幹制御機能が低下している」「以前に習ったスクワットが腰をたくさん反らす、と全身で記憶している」などのことが考慮できますので、それらの背景を知った上で、根本原因となっている「感覚情報の誤認知」「スクワットに対する嫌なイメージ」を取り除く為に様々な手法を使用していきます。「脳」という怪しいオカルト集団を連想すると思いますが、そうではないのでご安心を(笑)

一度痛めた腰を守る為に、痛みというアウトプットで「危険」だと表現してくれるのは、視点を変えると「生存する為に守ってくれている」ものであり、人が生命活動を維持していく為に、必要な神経回路でもありますが、更に深く掘り下げていくとこれは「感覚情報の誤認知」でもありますので、出来るだけ必要ない場面での緊張や、動作の硬さというのは改善できた方が日常生活においても楽に生きる秘訣となります。また、脳が誤認知をすることで、脳は危険予測が最大になり、それを回避する為に症状がひどくなると「痛み」「緊張」「頭痛」「めまい」「吐き気」「不安」「疲労」などが身体に対する負担が大きくなってきます。冒頭でお伝えしたように、脳神経の評価なしに、「筋力向上」「柔軟性向上」をいきなり行う事で、身体に対する問題が必要以上に出てしまうケースもありますので、身体を強化させる前に一旦、筋力向上などの強化をしても大丈夫な身体を持ち合わせているのか?という現状把握をしてから、次のステップに進まれることがお勧めです。

「感覚情報の誤認知」などの体性感覚の欠如に関しては多くの方がなかなか自覚しずらい部分でありますので、痛みなどので様々な症状に対して、医療機関でも原因不明あるいは、筋力低下、という形ですまされてしまうことが多いかもしれません。目がかすむなら眼科、耳が聞こえずらいなら耳鼻科、というふうに五感に関するものであれば、自覚もしやすくご自身でも対処の仕方がわかりやすいのですが、「感覚情報の誤認知」は何度も言うように、なかなか自覚することができません。これらの問題を解決する為に身近な運動指導の専門家を利用されてみてはいかがでしょうか。

健康づくりの参考になれば幸いです。