月経痛と自律神経の関係性

9月は自律神経の乱れによって、体調不良に陥る方が多かったように思えます。

この自律神経と女性の月経サイクルも密接な関係性があります。

先ずは「子宮の役割」について見ていきましょう。

子宮は、受精卵を十月十日お腹の奥深いところで温めて、細胞分裂を促進しながら、胎児を育てる場所という役割を担っています。胎児が誕生する為には、当然受精に必要な卵子の存在が不可欠になります。

この卵子は細胞の中でも「ミトコンドリア」の数が最も多く、成熟した卵子の細胞には10万個というものすごい数が含まれています。ちなみに「ミトコンドリア」は「温かいことを好み、冷えに弱い」という特徴を持っています。

子宮内の血管は、副交感神経で拡張されて、交感神経で収縮されていきますので、ストレスによって常に緊張されている場合は子宮の血流がわるくなっている可能性が大きいです。

それでは子宮と密接な関係性を持つ「交感神経・副交感神経」それぞれを詳しく見ていきましょう。

子宮支配による副交感神経の流れは「下部腰髄・仙髄→骨盤神経→骨盤神経節→子宮体部・子宮頸部」という流れとなります。副交感神経内に含まれている「無髄神経」が興奮することで、子宮の血流は平均安静時の約125%増加すると言われております。

逆に子宮支配の交感神経は「下腹神経→腰髄→子宮体部・子宮頸部」へと流れていきます。副交感神経と違い、交感神経に含まれている無髄神経が興奮することで、子宮の血流は平均安静時の70%まで低下してしてしまいます。

ちなみに、卵巣には交感神経が沢山存在しております。この卵巣には、血液が豊富に供給されております。それは血流調節や排卵、ホルモンの分泌機能を正常に維持する上でとても大切な役割があります。

卵巣の自律神経支配においては、交感神経の占める割合が高い、卵巣動脈神経あるいは上卵巣神経の交感神経が刺激されると、卵巣血管が収縮して、卵巣の血流が低下してしまいます。つまり、ストレスを常に浴びている生活をしていると卵巣の機能はそれに伴い機能低下が起きてしまいます。

日常的に「ストレス」という言語はよく使われていますが、このストレスについてより詳しく見ていきましょう。

一般人にまで「ストレス」という用語を広めたのが「セリエ」という生理学者であります。

セリエはストレスを以下のように定義しております。

  •  情動的刺激:対人とのもめごと・失恋・受験」・結婚・妊娠・就職など
  •  物理的刺激:寒冷・騒音・放射能など
  •  科学的刺激:酸素欠乏・薬物・毒物
  •  生物学的刺激:感染・出血・疼痛

人はストレスが掛かると、視床下部から「副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌されます。

それによって、下垂体から「副腎皮質刺激ホルモン」が分泌されます。

それに伴い、副腎皮質から「副腎皮質ホルモン」が分泌されることで「血糖値を上げて、抗炎症・免疫抑制作用を示して、生体がショック状態に陥るのを防いでくれる」事が知られています。

通常は、副腎皮質ホルモンの分泌には、サーカディアンリズムによってとなりますが、人に心理的ストレスを与えることで、このサーカディアンリズムには関係なく副腎皮質ホルモンは増えてしまいます。

ストレスは「身体発育の障害」「性機能の低下」などにも影響を与えます。

常に緊張しているケースでも「交感神経」が優位になっていますので、やはり自律神経に影響を与えてしまいます。

交感神経活動が亢進されることで、副腎髄質からカテコールアミン(アドナリン・ノルアドレナリン)の分泌が出ます。

通常は生体である私たち人間が、緊急事態に遭遇した際にこのホルモンは活用されるのですが、そうでばい場合でもカテコールアミンが分泌されてしまうのは余計な労力となりますので「疲れやすい」「いつもイライラしてしまう」「コーヒー飲まないとやる気が落ちない」などの症状に繋がります。

効果器交感神経活動に対する応答副交感神経活動に対する応答
心臓心拍数増加・心収縮力増加心拍数減少・心収縮力減少
気道気管支筋弛緩気管支筋収縮
肝臓グリコーゲン分解・糖新生グリコーゲン合成
副腎髄質カテコールアミン分泌
胃腸管平滑筋弛緩(運動性抑制)分泌抑制平滑筋収縮(運動促進)分泌促進
膵臓インスリン分泌抑制インスリン分泌促進
直腸平滑筋弛緩・括約筋収縮平滑筋収縮・括約筋弛緩
膀胱排尿筋弛緩・括約筋収縮排尿筋収縮・括約筋弛緩

上記の一覧表は交感神経、副交感神経が優位になることで、全身の臓器にどのような影響が出るのか、というものを示してありますので、ご参考になれば幸いです。

交感神経が優位になるのは、やはり日中帯となります。緊張している時、興奮しているときに働き、神経の末端からはアドレナリンが分泌されます。

副交感神経に関しては「食事中」「休息時」「笑う」時に優位に働く神経であります。排泄反応にも関与しており、神経の末端からはアセチルコリンが分泌されます。

自律神経の特徴として、振り子のように常に変化をしながら揺れ動いています。それは「気候」「環境」などの外的要因から「感情」「体内」などの内的要因によるものでもあります。常に片方が優位に働くと、もう片方は控えめに働くという拮抗関係を持ち合わせています。

交感神経末端からはアドレナリン、副交感神経末端からはアセチルコリンのホルモン系が指令を行い、組織を刺激して、体温や血流などのエネルギー生成調整を行なっています。それだけでなく、免疫にも直接関与しているのが自律神経の働きでもあります。

その理由として、白血球中の顆粒球は交感神経末端から分泌されるアドレナリンの受容体を持っており、リンパ球は副交感神経末端から分泌されるアセチルコリンの受容体を持っています。

白血球中の顆粒球とリンパ球は、自律神経の司令に応じて数や割合を常に変動させている特徴を持っています。

自律神経の指令に加えて、白血球の仲間同士でもサイトカインという情報伝達物質をそれぞれが持っており、それを互いに放出して、連携をとりながら働いしています。

それでは「自律神経はどのような状態だと健康的なのか?」という課題について考えていきましょう。

結論からお伝えしますと「それぞれの役割に対して、適材適所な機能を常に保つ」ことが大切であります。

逆に極端に傾いた状態になると「不健康になりやすい」というイメージを持つと良いかもしれません。

交感神経に傾けば「イライラ」「食欲不振」「睡眠不足」「呼吸が浅くなる」などの症状となり、副交感神経に傾けば「下痢」「無気力」「アレルギー体質」になりやすくなります。

長期的に過剰なストレスが起きることで、交感神経の過剰な緊張が起きて、当然アドレナリンの分泌が促されて、顆粒球が増加して、活性酸素も多量に放出されてしまいます。この時、副交感神経の機能低下は起きますので、リンパ球の減少だけでなく、排泄分泌機能の低下によって、子宮の過剰収縮に繋がり、月経痛という問題に直結しますので、いかにストレスマネジメントをするかが健康づくりの観点からも大切となります。

参考になれば幸いです。

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