ゴルフとストレッチの本当の関係
──30〜60秒の静的ストレッチがスコアを変える理由──
ゴルフは「技術のスポーツ」と思われがちですが、実は
柔軟性(ROM:可動域)と神経系の働きがパフォーマンスに強く影響します。
特に、スイングの大きさ・再現性・飛距離・フォロースルーの安定には
体が“どこまで安全に回旋・伸展できるか” が深く関わっています。
そして、その柔軟性を高めるカギとなるのが
30〜60秒のスタティックストレッチです。
■ スイングが変わる「適切なストレッチ時間」とは?
研究では次のような結果が出ています。
◎ 0秒=15秒(効果ほぼゼロ)
短いストレッチでは筋肉も神経も変化が起きず、
柔軟性はほとんど変わりません。
➡️ “ちょこっと伸ばす”は効果なし
◎ 最も変化が大きいのは30〜60秒
ハムストリングスや大腿四頭筋など、ゴルフに重要な筋群では
30秒以上で柔軟性が大きく向上。
60秒でさらに上乗せ効果。
➡️ ゴルフ前後のストレッチは30〜60秒がベスト
◎ 高齢ゴルファーは60秒以上で効果的
65〜97歳を対象にした研究では、
15秒<30秒<60秒 と、長いほどROMが改善。
➡️ シニアゴルファーは“ゆっくり長め”が吉
■ なぜ柔軟性がゴルフに効くのか?
ポイントは筋肉だけでなく 神経系 にあります。
ストレッチの目的は
「筋肉を伸ばすこと」だけではなく、
“これ以上伸ばしても大丈夫だ”と神経に許可を出させること。
ゴルフスイングでは、この“神経の許可”が極めて重要。
● 神経の許可が下りると…
・テイクバックの深さが出る
・肩と股関節の回旋がスムーズ
・フォロースルーまで力みなく振り切れる
・インパクトの軌道が安定する
・飛距離が伸びる
・ミート率が上がる
逆に許可が下りていないと、
身体は無意識にブレーキをかけ、
詰まる・ブレる・力む・振り切れない
という“典型的なミス”につながります。
■ ゴルフに最も効果的なストレッチ部位
★ ① ハムストリングス(もも裏)
↳ 股関節の前傾・回旋をスムーズに
★ ② 大腿四頭筋(もも前)
↳ 骨盤の安定 → 体幹の回転力UP
★ ③ 胸椎(胸の回旋)
↳ テイクバックの深さ/フォローの大きさに直結
★ ④ 広背筋
↳ 手打ち防止/肩の可動域UP
★ ⑤ 臀筋群
↳ 下半身リードを強くし、スイング軸を安定
各30〜60秒が最も効率的。
■ ゴルフ前は“軽め”、ゴルフ後は“しっかり”が正解
● ゴルフ前
✔ 30秒以内のライトストレッチ+動的ストレッチ
→ 可動域確保
→ 神経系を眠らせずに準備できる
● ゴルフ後
✔ 30〜60秒のしっかりストレッチ
→ 柔軟性UP
→ 疲労軽減
→ ケガ予防
→ 次回のスイングが変わる
■ 結論:30〜60秒のストレッチが、あなたのスイングを変える
・短いストレッチは効果なし
・30〜60秒で最も柔軟性が上がる
・柔軟性は“神経の許可”が鍵
・シニアは60秒以上が有効
・結果として
飛距離・再現性・ミート率・スイング軌道が改善
ストレッチは
“体を柔らかくする”だけでなく、
ゴルフパフォーマンスを底上げするトレーニングです。
本気でスイングを変えたい方は、
ぜひ一度、身体と神経の両面から整えるアプローチを✨

