人が立体的にものを見る為に必要な両眼視機能

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

人が何か情報を得る時、視覚からの情報が80%以上となりますので、視力の問題だけでなく、眼球運動などを着目して視覚システムが全体がきちんと機能しているかどうか、把握する為にも専門家による視覚システムの評価を行うことがお勧めです。ただでさ、現代人は二次元画面であるデジタルデバイスを見る生活が当たり前になって来ており、今後もネットと生活は切り離せない生活になることは誰もが予測できてしまう時代になりますので、今まで以上に「視覚システム」というキーワードに着目するべきだと思います。

私たちは日常生活で意識をしなくても、目で物体や人を三次元で捉えることが出来ます。これは両目があるおかげであり、左右の目が見ている物体を捉えて、それを脳で処理をして「対象物は近くにあるのか、それとも遠くにあるのか」などを把握して、立体的にものを見ることができるようになります。この機能のことを「両眼視機能」と呼びます。それでは両眼視機能について、もう少し詳しく一緒に学んで行きましょう。実は両眼視機能は5歳前後には完成しており、この時期までにどのように過ごし方をするかにもよりますが仮に両眼視機能が発達がうまくいかなくなると両眼視機能が発揮されない「斜視」という症状になります。極端な例としては、発育発達過程で全く外に出かけない、室内にこもり、子供が泣くとついついスマホを見せてしまう習慣などがあると、視覚機能の発達が乏しくなります。

両眼視機能がきちんと機能発揮する為には、①同時視②融像③立体視という三段階を経る必要があります。一段階目の同時視が出来なれければ、当然融像も出来ないですし、融像が出来なければ立体視も出来なくなります。

  1. 同時視:両目で左右ともに違う物体を同時に見る働き
  2. 融像:左右の網膜に映った像を融合して、一つの像として認知する働き
  3. 立体視:左右の網膜がそれぞれ違う像を捉えることで、遠近感や立体感に変換する働き

これらの機能が正常に働いているかどうかを把握する為には、何か一点をみていただき、片目を隠した時に「融像」の機能が発揮出来なくなり、隠された側の眼球が上下、内外のどちらかに向くか、という方法があります。両眼視をしている時は物体を捉える為に両目はある程度緊張しているので、左右のズレは見受けられないのですが、片目を隠すと、隠された側の目はリラックスしているので、本来の目の位置に定まりやすくなります。この振り幅が大きければ大きいほど、日常生活での目の緊張は大きくなり、眼精疲労や首、肩周りをはじめとした全身の緊張に繋がりますので、マッサージを頻繁に起こっても毎日活躍してくれている眼球の斜位や斜視を矯正しない限り、また同じ症状が繰り返されてしまいます。矯正に関してはこれらの専門技術を所有している眼鏡店(個人的には銀座にあるアイックスさんがお勧めです)での眼鏡処方やビジョントレーニングがお勧めです。これらの要素を考慮すると、運動に加えて視覚システムの正常化はこれからの時代必須課題になるのではないでしょうか。

本日は以上となります。