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回転加速度に反応する半規管

横浜筋トレスタジオの宮原崇です。

 

膜迷路の中に属しているものとして、前半規管と後半規管と外側半規管の3つの半規管と卵形嚢と球形嚢の受容器があります。これらをまとめて「前庭器」と呼び、平衡感覚に必要な受容器となります。3つの半規管は卵形嚢にくっついていて、それぞれ一箇所で膨らんでいる所があります。この膨らんでいるところを「膨大部」と呼びます。この膨大部の内腔には「クプラ(小帽)」という名称がついた帽子状のゼラチン質の隔膜が内リンパを膨大部を通過させない役割を担っています。クプラの内側には有毛細胞の感覚毛である「動毛」と「不動毛」があります。頭が回転した時、半規管は頭の回転の度合いと角度を瞬時に感知して、脳にその速さと頭の回転方向を脳に伝えています。

 

この時、半規管の中の内リンパは慣性が働きますので、周りの膜迷路よりも遅れた状態で動き始めます。その為、回転した頭の方向とは逆方向に向かって内リンパは流れることになります。内リンパの慣性が働くことによって、半規管とは逆方向に偏移することにより、クプラを押して感覚毛に刺激が入り、屈曲して有毛細胞が刺激されます。半規管の感度を上げていく為には、クプラが偏移しやすい状態が必要となります。具体的には、クプラの弾力性が高い、内リンパの質量が高い、摩擦力が低い、という条件が必要となります。しかし、加齢などによった影響で、内リンパの粘度、クプラの弾力力性が低い状態に変化すると、半規管の感度は下がってしまいます。3つの規管のそれぞれの特徴として、頭を前に傾ける動きで刺激される「前半規管」は矢状面よりも約45度外方向へ傾いており、膨大部は前にあり、膨大部から遠ざける動作が起きることで、神経の信号伝達の頻度が高まります。頭が後ろや斜め後ろに傾くことで刺激される「後半規管」は、矢状面よりも約45度外方向に傾いており、膨大部は後端にあります。こちらも膨大部から遠ざける動作で神経の信号伝達が高まります。頭が回旋することで刺激される「水平半規管」は水平面より前方が約30度上方向に傾いています。膨大部は前端にあり、膨大部に近づくことで、神経の信号伝達の頻度が高まります。

 

重力の方向を検出する装置である、卵形嚢と球形嚢は耳石器であり、膜迷路の袋状の部分で、お互いに管で繋がっています。卵形嚢は水平面に配置されていて、特徴は感覚毛が上を向き、前方が20~30度上方向を向いています。卵形嚢は頭部の傾き、水平方向の直線加速度による影響で感度が高くなり、有毛細胞は約30,000個存在しています。球形嚢は矢状面上に配置されていて、特徴は感覚毛が外側に向いていて、卵形嚢と直線的に交わっています。垂直方向と前後方向の直線加速度による影響で感度が高くなり、有毛細胞は約16,000個存在しています。卵形嚢と球形嚢には、膜迷路が厚くなった領域が存在していて、ここを「平衡斑」と呼びます。平衡斑は膜迷路の上皮があり、その中に神経線維と有毛細胞があり、膜迷路の上には「平衡砂漠」が存在していて、平衡砂漠の上に平衡砂=耳石が存在しています。耳石は炭酸カルシウムの結晶が多く含まれていて、重力の影響を受けやすく、慣性も働きやすい存在です。前庭器という小さいな受容器を見ていくだけでも、ものすごく緻密な設計になっているので、人の体は知れば知るほど神秘的ですよね!

 

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