ピラティスはメンタルにどう影響するのか 科学的エビデンスから考える

はじめに

運動をすると気分が前向きになる。
これは多くの方が経験的に感じていることですが、近年はピラティスにおいても、うつ・不安・ストレス・睡眠といったメンタル面への影響が、科学的に検討されるようになってきました。

本記事では
ピラティスとメンタルの関係
現在分かっている科学的エビデンス
について整理します。

ピラティスと抑うつ・不安に関するエビデンス

近年の系統的レビューおよびメタ解析では、ピラティスが以下の指標において改善と関連する可能性が示されています。

抑うつ症状の軽減
不安症状の軽減
疲労感の低下
主観的な活力の向上

複数の研究を統合したメタ解析では、ピラティス介入後に抑うつ・不安スコアが有意に低下したと報告されています。

一方で、対象者や介入条件は研究ごとに異なり、効果の大きさにはばらつきがあります。
現時点での正確な整理は、改善の可能性は示されているが、確実性はまだ高くない、という位置づけです。

ランダム化比較試験(RCT)から見るメンタルへの影響

因果関係を検討するうえで重要なランダム化比較試験では、以下のような報告があります。

慢性疾患を有する人を対象とした研究では、8週間のピラティス介入により、不安、抑うつ、疲労といった心理的指標が改善したと報告されています。

これは、ピラティスという運動様式そのものが、メンタル指標に影響し得る可能性を示しています。

ただし、疾患を有する集団での研究結果であるため、健康な一般成人にそのまま当てはめることはできない点には注意が必要です。

ピラティスと睡眠の質

睡眠はメンタルの安定と非常に強く関係します。

系統的レビューおよびメタ解析では、ピラティスが睡眠の質を改善する可能性が示されています。

睡眠の質が向上すると
ストレス耐性の向上
不安感や気分の落ち込みの軽減
集中力や判断力の向上
につながることが知られています。

ピラティスによる睡眠改善は、メンタルを間接的に安定させる重要な要因と考えられます。

生活の質(QOL)と心理的ウェルビーイング

研究では、ピラティスが健康関連QOLや主観的な幸福感を改善する可能性が示されています。

ただし、研究規模が小さいものも多く、研究デザインの質にはばらつきがあり、今後さらなる検証が必要とされています。

なぜピラティスがメンタルに影響するのか

現時点では、以下の要因が複合的に関与すると考えられています。

呼吸を伴う運動による自律神経への影響
身体感覚が高まることによる安心感
姿勢や動作が安定することによる自己効力感
課題をクリアすることによる達成感
頭がブレない(グラつかない)状態の獲得

ピラティスは、強さや根性を求める運動ではなく、コントロールと気づきを重視する運動です。
そのため、運動が苦手な方やメンタルが不安定な方ほど、適応しやすい特徴があります。

まとめ

ピラティスとメンタルの関係を整理すると、以下のようになります。

抑うつ、不安、疲労、睡眠に改善の可能性がある
エビデンスは増えているが、まだ発展途上
身体と心を同時に整える合理的な運動

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