筋トレだけでは歩行機能が改善できない理由

こんにちは!横浜市中区本牧原バス停前にある横浜筋トレスタジオのパーソナルトレーナー宮原崇です。

朝からとあるコミュニティでの活発なコミュニケーションにより、早朝から脳が興奮しまくり良い一日のスタートなりました。

さて、昨日も80歳代の方とウォーキングの日でしたが、その時間になると雨がピタリと止んだお陰で楽しく歩く事ができました。

しかも、いつものコース普段より15分近く早く歩く事ができました。これは特別なことをしたわけではなく、ご自身に適した眼鏡を処方して頂いたことによって出た効果だと感じています。前後に軽いストレッチや筋トレもしますが、あくまでも基礎的なものであります。

「筋力向上したから」「柔軟性が向上したから」という理由だけで歩行が改善されて、歩行速度が向上したとは思っていないのが正直なところです。

しかし、未だに多くの方は「筋力向上=歩行が改善できる」と信じて、フィットネスクラブなどで器具を使って筋力向上を懸命に行う方が多いですが、筋力低下が問題だったという方は意外にも少ないように思えます。

なぜなら、歩行に対しての必要な筋力は実は、そこまで必要ないことがわかっております。もし、筋力が歩行で絶対的に必要だとしたら、幼児や子供はあそこまで自由に歩けないはずです。

専門的な視点で歩行を見ていきますと、必要な要素は3つになります。

「視覚」「体性感覚」「前庭覚」の3つです。

「視覚」は人が前に進む時に無意識に眼で周りの景色が流れていくことを捉えています。周りの景色が流れていくという情報を認知できることによって、自分の身体が前に向かって進んでいることを把握しています。

「体性感覚」は足裏からどのような環境に歩いているのか、下半身がどのように動いているのかなどの情報を感じ取っていますので、この機能が低下することによってすり足で歩くようになったり、かかとからの着地がうまく行えなくなります。

「前庭感覚」は歩行時の速度がどのくらいなのか、自分がどの方向に向かっているのか、などを認知してバランスに大きく関わる部分になりますので、ここの機能が低下すると歩行時に「ふらつき」「めまい」というものが誘発されます。

これらを考慮しても、筋力トレーニングだけ、水中歩行だけ行って、上記3つの機能低下に対してアプローチしなけらば、歩行機能の改善は難しい可能性が出てきます。決して、筋力トレーニングや水中歩行が不必要ということを述べているのではなく、これらに加えて新しい観点を持つ事が健康づくりに役立つという事がご理解いただけたら嬉しいです。